秋。
温泉や遠出などの行楽シーズンであり、サンマ・ブドウ・ナシ・きのこなどいろんなものが美味しい季節でもありますよね。
秋といえば、実は結婚式がピークになる時季でもあるんです。ご存知でしたか?
試しに社内で聞いてみたら
「ジューンブライドで6月がピークだろ?」
と、どや顔のボス。
ははは!違うんだなあ。こちらのグラフをご覧ください!
リクルートブライダル総研HP ゼクシィ結婚トレンド調査 2017より(PDF:232KB)
そう、10月・11月こそが結婚式のピークなのです!
みなさんも、招待を受けたり、会を開いたりすることがありそうですね。
ついでに「当日のカメラマンやってくれ~~~!!」とお願いされちゃうこともあるのではないでしょうか?
「新郎新婦の晴れ姿の撮影を頼まれちゃった!いったいどうしたら…」
一生に一度の結婚式のカメラマンに指名なんて、慌てそうで困っちゃいますよね。
でも、大丈夫!紹介する3つのポイントを知っていれば、味わい深い動画を作れちゃいますよ。
機材を用意しよう
撮影機材はいつも通り「家庭用カメラ」でも全然OKです!でも、飽きてきた方のために、他の機材をサクッと紹介します。
まずは DJI Osmo Mobile 2 。カメラにはスマホを使います。画質はスマホに依存しますが、歩いていてもブレのない映像を撮影できます!式場を歩く新郎新婦と並走して撮影する…なんてこともできますね!
そして Panasonic GH5 。プロも使用する、ミラーレス一眼カメラです。程よいボケ感と取り回しの良さが人気の理由です。やはりボケはキレイ。初心者としてはお高めの値段ですが、ここを目指して、練習するのも悪くないと思いますよ!
それでは、撮影のコツを確認していきましょう!
式次第を把握しよう
要は「場面転換に対応しよう」ということです。
結婚式は式次第が進むにつれて、話者や被写体が変わるため、先回りして撮影する必要があるからです。
特に披露宴では、ケーキカットの時の撮影場所確保だったり、挨拶や余興のときも、列席者が入るシーンを撮るには、事前に知っていないと良いポジションで撮影できませんね。
結婚式の撮影を何度も経験して慣れている人ならば良いですが、当然そんな人ばかりではありませんよね。
なのでカメラマン役になった場合は、式や披露宴などの進行の流れをつかんで、バッチリ備えましょう!
進行の流れについて、情報を得るにはいくつか方法があります。
事前に重要な被写体の位置などの情報を得ておこう
- 現場スタッフさんの動きを見て判断する!
滞りなく式や披露宴を進行させるために、動き回っているスタッフさんは必ず次の段取りを頭に入れています。
スタッフさんたちの動きから予測して、瞬時にカメラポジションを確保する…
これが出来たらプロです。実際初心者が ぶっつけ本番で実践するには難しいですね。 - 新郎新婦に聞く!
当然、式の主役である新郎新婦は、プランナーさんたちと打合せを重ねているため、当日の進行を把握しています。
ただ、分かりきったことですが…当日はふたりとも忙しくて非常に聞きにくいです。
新郎新婦に尋ねる場合は、予め式次第を聞いて、細かくメモを取っておきましょう。
また、当日の図面を見せてもらえる場合もあるので、確保したいポジションなどをイメージしておくと、スムーズに撮影できますね。 - 新郎新婦の隣にいるメイクさんに聞く!
実はコレが裏技です。
メイクさんは式の「キメどころ」で、新郎新婦をきれいにセットするために、主役と四六時中一緒にいます。
さらに式場側の人なので、挙式や披露宴の流れに詳しい!
忙しそうにされているときは難しいですが、お手すきのタイミングを見て、ポイントを絞って聞いてみるのもいいかもしれません。
全部撮ろうとしない!
上手く撮影するには、「全部撮ろうとしない」ことも大切です。
結婚式は、同時多発的にいろんなことが起きるため、そもそも1台のビデオカメラで全てを撮りきることはできません。
また、参列していると、なおさら難しくなってきます。
いくら先回りして進行を把握していても、不可能なこともたくさん出てくるのです。
全部撮ろうとして、焦ったり迷ったりするほど、変なところでカメラを移動させてしまって良い瞬間を逃したり、手ブレして画が微妙になったりしてしまいます。
なので、そんな時は「全部撮れないものなんだ!」と、潔くあきらめましょう。。。
知っておこう!がんばっても撮れないところ
撮れないところとは
- 距離があって無理
- 遮蔽物があって無理
- 制限があって無理(神前式などは特に難しい)
- 他に撮るべきものがあって無理
などが挙げられます。
距離や遮蔽物、制限などはやむを得ないことですね。
ただ、「他に撮るべきものがあって無理」というのは、工夫でどうにかできそうなこと。
これは、プロでもとても悔しい思いをします。
たとえばブーケトスの場合、「新郎新婦」と「ブーケをキャッチした人」の反応を撮影したいと思うものですよね。
ですが、「カメラマンが自分一人しかいない…」という場合は、どうしてもどれかをあきらめざるを得ません。
もしくは、いろんな被写体をフラフラ行き来するしかありません。
でも、それじゃ悲しいですよね?
やっぱり、なるべく良い瞬間を収めておきたいですよね?
そんな時は「予め撮れない部分を把握してほかの人にカバーしてもらう」のがベストです。
スマホの映像で良いので、他の人と役割分担して、あとで動画をもらっておいてください。
自然と他のアングルが入っておもしろくなりますよ。
複数撮影するべきものがある場合は、他の人たちと協力して撮影しましょう!
結婚式における被写体の優先度
ここで、
「どの被写体を優先して撮るのがいいのかわからないよ!!」
とパニックにならないために、現場の人が考える優先度をお教えしましょう!
(最優先)新郎新婦 > ワイドな画 > ウケ側の画
これが撮影する優先度です。
たとえばブーケトスにこの優先度を当てはめると、新郎新婦がトスした映像を撮ったあとに撮るべき映像は…
新郎新婦 > トスで盛り上がるグループ > キャッチした人の映像
です。
参考にして、他の参列者の方と上手に割り当ててみてくださいね!
映像にメリハリを!
このウェディング撮影、業界的には記録映像というジャンルに分類されます。
記録映像の一番の問題点。
それは、おもしろくなりにくいということ。
司会進行に沿って淡々と進行していくため、余興でもないと、画が単調になってつまらなくなりがちなのです。
あとの編集をラクにするためにも、画で魅せる方法をご紹介しておきますね!
マイクで話す人をきれいに撮ろう
大前提として、被写体をきれいに撮る必要があります。
結婚式は、司会者や新郎新婦、友人など、シーンの主体になる人が、マイクを使います。
マイクを使ってしゃべる人を撮影するときは「マイクを握っている手の対角線側」から撮影しましょう。
話者の顔が見えて、きれいに撮れますよ!
画角のメリハリをつけよう
「動画作成の基本(2)撮影しよう!」でもお話ししましたが、画角のメリハリをつけましょう。
画角とは、カメラで撮影したときに、実際に写る範囲を角度で表したものです。要はワイドやアップのことで、おおざっぱに言ってしまえば、画角が広い=ワイド、画角が狭い=アップとなります。
結婚式は、新郎新婦の主役に加えて、マイクを持って話す人が同時にいるシーンがたくさんあります。
これを同時に収めるためにワイドな映像ばかりが続くと、映像がひじょ~~~にツマラナくなります。
「ワイドな映像の次はアップの映像」を、基本的に心がけるようにしましょう。
インサートカットを撮影しておこう
「インサートカット」と呼ばれる「挿入映像」を撮影しておきましょう。
「その場の状況を伝えられるもの」を撮影してください。
たとえば、当日の外の様子や天気、はしゃぐ子ども、フラワーアレンジメント、料理など。
編集の際、式の流れが切り替わるシーンの折々に挿入すると、場の情景や雰囲気が伝わります。
インサートカットがあれば、ウェディングムービーとしてクオリティの高いものができますよ。
まとめ
大事な人の晴れ姿をきれいに動画撮影するには、「段取りを把握」&「ひとりで全部撮ろうとしない」&「メリハリをつける」が大事!
これさえきちんと押さえて、焦らず、新郎新婦を祝福しながら、撮影しましょう。
できた動画を配布する際は、「動画作成の基本(4)出力して公開しよう!」を参考にしてみてくださいね。
では、Happy Wedding!